2016/05/29

脳梗塞や脊髄損傷の最新治療の速報!麻痺が劇的に改善する治療が受けれる日が近い!!?






注:この情報は記事をupした段階での情報ですので投稿時期にご注意ください。
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■目次


 ▶脳梗塞や脊髄損傷の治療の朗報
 ▶治療方法について
 ▶現段階での実際の効果について
 ▶脳梗塞の治験の募集
 ▶脊髄損傷の治験の募集
 ▶先駆け審査指定制度の対象に指定
 ▶今後の展望



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脳梗塞や脊髄損傷の治療の朗報


一部のメディアで報道されたみたいなのでご存知の方もおられるかもしれませんが、脳梗塞や脊髄損傷の病気に関する朗報です。

点滴だけで麻痺などの症状が劇的に治る時代がもう少しでやってきそうです。



点滴だけで治る?!!



とりあえず、こちらのサイトの動画を見てみてください。

医の一番~札幌医科大学の挑戦~ 第1回 2013年10月6日放送 再生医療による脳梗塞治療
http://www.hbc.co.jp/tv/ino1ban/page01.html

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治療方法


動画を見ていただければお判りかと思いますが、この点滴には自家骨髄間葉系幹細胞という魔法の細胞が入っています。

自家骨髄間葉系幹細胞とは、骨の中(骨髄液内)に含まれている細胞です。

この骨髄液の中に含まれている骨髄間葉系幹細胞は、筋肉や神経、血管系などの細胞・組織へ分化(変化)する能力を持つ細胞で、いつも体内を巡っており、私たちの体の色んな組織を維持・修復してくれているんですね。

そして、この細胞を利用すれば脳や脊髄の神経組織を再生させるできるのではないか?という知見から考えられた治療が今回の再生医療です。

具体的な治療法は、患者さんご本人の骨髄液を腸骨(骨盤の両端の骨)から数十ml採取し、これを二週間培養して1万倍に増殖させた後、点滴のように静脈へ投与(戻)します。
そうすると、この大量の細胞が血管を通って全身を巡り、損傷した脳や脊髄などの神経組織にたどり着き、失われた神経細胞の再生を促すことで症状の改善が起こります。

《治療メカニズム》
・神経細胞や組織の保護、再生
・脱髄した神経の有髄化
・軸索断裂部の再生
・神経側芽の発育促進


この治療法の特徴としては、侵襲が少ないこと(一側の腸骨と静脈投与をするときに針を刺す程度:腸骨から骨髄液を採取する際は局所麻酔で15分程度)、患者さん本人の細胞を使うために免疫拒絶反応がないことや、免疫抑制剤を投与しなくて良いので感染症のリスクを回避できるところが挙げられます。


治療効果の発現までの時間は翌日~2日以内に始まり、その後も6ヶ月~1年程度まで症状の改善が得られるようです。

即時効果があり、持続効果も十分ですね。

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現段階での実際の効果について


僕がこの話を知ったきっかけは、ある学会の講演で、札幌医科大学の本望修(開発者)が再生医療の講演をされていたからでした。
この講演では、実際の患者さんに骨髄間葉系幹細胞を投与する前後の動画も見させていただきましたが・・・




唖然としました。



脳梗塞発症から2ヶ月程度経過し、指も曲がらない(手指BRS2程度)、手も口元まで挙げられないよう状態(上肢BRS2~3)で麻痺の改善が進んでいないような方、いわゆるプラトー状態で現在のリハ治療のみでは上肢の予後はそれ以上の改善が見込めないと考えられるような方でも、骨髄間葉系幹細胞の投与翌日より手指が曲がるようになり、時間経過とともに肘の曲げ伸ばしができ、手が頭上まで挙がるようになり、麻痺していた手で整容や食事ができるようになっていきました。

また、脊髄損傷に関しては、見させていただいた動画の投与時期は発症から1ヶ月程度経過した時点でしたが、概ね全例がこの時期には機能・能力がプラトー(ある一定の状態になり、それ以上回復していない状態)になっていました。
しかし、投与後には、やはり翌日から脳梗塞と同様に手指・上肢の良好な反応が見られ、大幅に改善していきました。
さらに、下肢に関しても、投与前は膝立てができない、足首や足指も動かない状態が、投与翌日から膝立てができて空中に保持でき、足首も上下に動かすことができるようになりました。お腹にもちゃんと力が入り、ご自身で座位をとることもできました。

そして、1週間後には歩行器を使用した歩行練習が行えるようになり、その後も順調に改善、退院時には安定した歩行を獲得し、杖も何も使わない状態(独歩)で病院を出て行かれました。




本当にびっくりしました。



「感動」という一言でしか言い表せないぐらい度肝を抜かれるような映像でした。




提示していただいた動画はチャンピオンデータ(最も治療がうまくいったデータ)だったかと思いますが、それでも本当に本当に素晴らしいことだと思います。

そして、さらに凄いのが、既に札幌医科大学では骨髄間葉系幹細胞の投与の臨床試験が行われていますが、今回私が講演を聴いた時点では、脳梗塞で治療を受けられた方の9例中9例(100%)が麻痺や失語(言葉がでないなどの言語機能の症状)の改善を認めており、脊髄損傷でも歩行障害の改善などが類似した結果で得られていました。

全例なんらかの改善が得られているようです。



凄いですよね。



症例数がまだ少ないので、骨髄間葉系幹細胞の大量投与ではどんな有害事象が起こるかはまだはっきりしていない現状かと思いますが、今後の良い報告を期待したいですね。
札幌医科大学附属病院では、上記の治療を確立するため、所定の条件を満たす方に対して「脳梗塞・脊髄損傷後の再生医療治験の募集」をしているようです。
気になる方は、ご自身の責任で見てみてください。

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脳梗塞の治験の募集


脳梗塞の治験の募集については以下のホームページをご参照ください。
http://web.sapmed.ac.jp/saisei/stroke.html

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脊髄損傷の治験の募集


脊髄損傷の治験の募集については以下のホームページをご参照ください。
http://web.sapmed.ac.jp/saisei/sci.html

2016.10.01 脊髄損傷に対する治験の募集は終了したようです。

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先駆け審査指定制度の対象に指定


この再生医療の中でも、特に脊髄損傷の治療法に関しては、厚生労働省が「先駆け審査指定制度」の対象に指定したと発表されており、脊髄損傷の治療はより一層加速しています。
この治療法が私達の近くで受けれる日もかなり近いでしょう。

朝日新聞
http://www.asahi.com/sp/articles/ASJ2B5H24J2BULBJ00S.html

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今後の展望


骨髄間葉系幹細胞は、最初に述べた通り、色々な細胞に分化し損傷した組織の修復を図る働きをもつため、今後の応用が期待できます。

つまり、外傷やパーキンソン病、脳腫瘍などにも使える可能性があるということですね。


これも今話題になっており、研究がどんどん進んでいます。


私としては、このような病気で悩まれる方が減るような治療法が確立されることは勿論、今、自分がいくら頑張ってもそれ以上機能をあげることができなくななってしまった急性期から慢性期の状態になった脳卒中の患者さんにも、このような改善が期待できる治療ができる時代が早く来ることを願っています。
本望修先生は、慢性期でも効果はあるだろうとおしゃられていましたので、そのうち受けれるようになる期待はあります。


なお、このような再生医療が進めばリハはいらなくなるのか??っということが気になる同職種の方も多いのではないかと思います。

私の結論としては、「そうではない。むしろより一層必要である。」 になります。

ただし、専門職としての能力があれば... だと思います。

これに関しては、根拠となるデータとともに、また次回に記載したいと思います。

長い文章でしたが、最後までお読みいただきありがとうございました。

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※文章中に出てくる「治験」とは、製薬会社で開発中の医薬品などを実際に患者さんに使用していただき、データを収集して有効性や安全性を確認する臨床試験のことです。
ここまでの過程には、動物実験による十分な試験が行われていますが、実際の人への投与は動物実験では見られなかったような副作用などを認めることもあります。治験は国の基準を満たした医療機関で行われますが、人でのリスクがまだはっきりしていないということは十分に検討しなければならないと思います。良い事ばかりが起きるとは限りません。
治療効果に関しても、当然個人差があるため、この治療を行ったからといって誰もが自分の思っているまでに必ずしも良くなるとは限りません。

本サイトは、上述した医療機関や治療とは全く関係をもっておりませんので、情報の活用は観覧個人のご責任でおこなってください。
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Re: 「脊髄損傷の治験」のその後

> 札幌医科大付属病院の再生医療では「脊髄損傷再生医療は期間満了に伴い終了致しました」と出てきます。再生医療の治験結果はどうなったのでしょうか。お知らせください。

乙咩公修さん、コメントをいただきありがとうございます。
治験の結果に関する情報が入り次第ご報告をさせていただきます。