2017/06/11

見よう見まねでやっても効果がない!効果的なブリッジの方法をマスターしましょう♪






fitness-1327255_1920.jpg



理学療法中によく行う運動の一つにブリッジがありますが、みなさんはこれを効果的に行えていますでしょうか。



臀筋や体幹を鍛える目的でやっていることが多いかと思いますが、この運動は見よう見まねでやっていても治療効果は乏しく、非常に難しいエクササイズです。


上手く指導ができなければこれらの筋群を効果的に鍛えることはできないばかりか、特有の代償運動ばかりを誘発してしまい、逆に代償的な姿勢制御の学習を促進させてしまうこと多々あるため、注意が必要です。


そこで、今回はこのブリッジ運動をより効果的に行う方法をご紹介します。




■目次


 ▶ 主に強化できる部位
 ▶代償的に使用しやすい部分
 ▶効果的なブリッジの方法

スポンサードリンク



主に強化できる部位


・脊柱起立筋
・腹筋群
・骨盤底筋群
・股関節周囲筋群
・ハムストリングス etc…


▶目次にもどる
 
 


代償的に使用しやすい部分


・頭頸部伸展筋群
・脊柱起立筋群
・広背筋
・腹直筋
・大腿筋膜張筋
・ハムストリングス
・腓腹筋  etc...


※特にアウターマッスルと言われる筋群が代償的に働きやすいです。さらに、これを強化したところで姿勢制御の改善に寄与しにくく、逆に優位に働かせ過ぎると悪影響を及ぼすことさえあります。


▶目次にもどる
 


 

効果的なブリッジの方法



基本的には、上記に掲載したような代償的に働きやすいアウターマッスルが入らないようにエクササイズを行えばよいです。
実施している最中はアライメントの確認や触診を行いながら、これらの代償的に寄与しやすい筋群が過剰に働いていないことを常時確認しましょう。




それでは、実際にどのようにブリッジを指導するのかをご紹介します。
単純そうでかなり難しいですよ。おそらく臨床に出ている半数以上のセラピストがこのエクササイズを適切に行えません。






↓効果的なブリッジの方法↓

1、仰向けに寝て両膝を立て、両足幅を握りこぶし一個程度開く

IMG_6344.jpg


2、次に、ニュートラルポジションの肢位をとり、以下の手順でニュートラルポジションの学習とリラクゼーションを行う
以前にもご紹介しましたが、このニュートラルポジションがとれている状態から運動をスタートしないと代償的な筋が働きやすいので注意が必要です。逆に、このポジションがとれていれば、強化したい部分、具体的には両足の位置と骨盤の位置で股関節周囲筋群や骨盤底筋群、骨盤と肋骨の位置で腹部インナーマッスルなどが働きやすい状況をつくることができ、これらが適切に運動の初動で働くことでそれに続く運動中もよりインナーマッスルを使いやすくなります(臀部挙上時に脊柱の分節的運動が出ることによる脊柱起立筋群の過剰活動抑制etc...)。


2-①:患者本人に左右の上前腸骨棘の位置に自分の母指球をおいてもらい、親指と親指を向かい合わせる。そして、そのままの状態で左右の人差し指を恥骨結合の方向に向かって伸ばしてもらい、両側の上前腸骨棘と恥骨結合の三点からなる三角形(以下、三角形と呼ぶ)を作ってもらう。

IMG_5517.jpg



2-②:患者からみて三角形の面が天井と平行になっている状態が骨盤のニュートラルポジションとなるのですが、力を抜いて両膝を立てている場合は骨盤が後傾しやすく、背部の緊張が高い場合は骨盤が前傾しやすい場合が多いです。


後傾位
IMG_4039.jpg


前傾位
IMG_5689.jpg


最初に患者にリラックスした状態で三角形の面を軽く前後に傾斜(骨盤を前後傾)させる運動を行ってもらい、股関節から腹部のインナーマッスルを刺激し、同時に背部の緊張を落とします。大きく動かそうとすると代償的に色んな所に力が入るので、リラックスしてできる範囲で行いましょう。最初は動きがわかりにくいため、介助しながら動きを教えてあげても良いです。



2-③:骨盤の前後傾が円滑に動くようなったら三角形の面を天井と平行になるようにしてもらい、骨盤をニュートラルポジションにします。ここでニュートラルにセットするように促すと、腸腰筋や内腹斜筋群などのインナーマッスルが働きやすくなります。


中間位
IMG_5017.jpg


さらに、その状態をkeepしたまま、第10肋骨後面が床面につくように力を入れてもらい、横から見て上前腸骨棘と第10肋骨(肋骨角)の高さが揃うようにします。そうすると、外腹斜筋が働きやすい状態になります。ただし、第10肋骨後面を床面に付けようとする際、特に円背が強い方やアウターマッスルが優位に働いてしまう方では顎が上がってしまったり、肩が床から浮いてしまったりすることが多いため、このような反応を抑制するように指示を行いましょう。そうすると、ブリッジを行う際のアウターマッスル優位になることを事前に防ぐことができ、胸椎よりも上部のアライメントも同時に矯正できます。


第10肋骨が浮いた状態
IMG_1699.jpg


第10肋骨を床につけた状態
IMG_7651.jpg

※上記2つの画像では非常にわかりにくいかもしれません。臨床で実際に指導する場合、手を入れて確認することも多々あります。





※さらに効果を高めるポイント
ブリッジを行う際に深呼吸を同調させる練習も行っておきましょう。深呼吸を同期させるようにしてブリッジを行えば肋骨下部(腹部上面)を覆っている横隔膜も働くため、腹腔内圧を上げるインナーマッスルである骨盤底部、腹部周囲、肋骨下部のすべての筋群を動員したエクササイズを行うことができます。









少しわかりにくなってきていると思いますので、ここで簡単にまとめます。




↓ニュートラルポジションの設定までのまとめ↓

・仰向けになり両膝を立てる
・足幅は握りこぶし一個分開く
・骨盤を前後傾する
・骨盤を中間位にする
・横からみて上前腸骨棘と第10肋骨(肋骨角)の高さを一致させる





ニュートラルポジションをとるだけでもかなり良い練習になりそうなのはわかりますでしょうか?

このポジションがとれない方はブリッジを行う際にかなりの代償が出るのと思うので要注意!








では、ようやくブリッジの方法の解説に移ります。




3、骨盤を後傾させ、お尻→腰→背中の順に脊柱を分節的に床から持ち上げるようにしてお尻を上げます。お尻を持ち上げる高さの目安は、肩と膝を結んだ線ぐらいまで股関節が持ち上がるぐらいまででそれ以上は持ち上げなくてよいのですが、胸椎部は第3胸椎付近までしっかりと持ち上げるようにしましょう。肩から膝までが一直線になったら、今度は背中→腰→お尻の順に脊柱を分節的に床へ下ろしていき、ニュートラルポジションに戻します。


よく見られる代償は以下の通り。いずれも上記に掲載した「代償的に使用しやすい部分」を使っているような反応なので、このような反応に注意して行いましょう。




↓よく見られる代償↓

・途中で骨盤が前傾する
・上半身が板の様にいっぺんに上がる
・股関節が開く
・腕が内旋する
・腕で床を過剰に押す
・顎が上がる、頭で突っ張る
・膝が過度に曲がる(患者はハムが攣りそうと訴えることが多い)







なお、ブリッジ運動は臀筋群の強化をメインに使用される方が多いと思います。ハムストリングスの代償を抑制したいなーなんてことも多いのではないかと思いますので、最後に殿筋を優位に働かす方法をまとめてアップしておきます。


・股関節と膝関節を90°屈曲した状態で壁に足底をつけてブリッジ

IMG_9572.jpg


・ベッドから膝関節遠位部を垂らして股関節伸展位、膝関節90°屈曲位にした状態でブリッジ

IMG_8085.jpg


・両股を外転した状態でブリッジ

IMG_0919.jpg


・両足をくっつけ、股を外旋した状態でブリッジ

IMG_3657.jpg





こんな感じで代償に働く筋肉の抑制方法は色々あります。
その他にもよく使う抑制方法をざっと上げると以下になりますが、他にも良い方法をご存知の方はまた教えていただけると嬉しいです(´・ω・`)♡


・両上肢を上に上げる、肩甲骨下制&前突出(背部伸展筋群抑制)

IMG_3550 2


・前足部を浮かして足背屈(底屈筋群、ハムストリングス抑制)

IMG_7001.jpg


・股になにか挟んで落ちないようにする(大腿筋膜張筋・腰背部筋抑制)

IMG_1278.jpg


▶目次にもどる








以上で今日は終わりです。



いつもやっている運動だと思いますが、意外に難しくなかったですか?


しっかりやり方をマスターして効果的にブリッジを使いこなしましょう♪



今回紹介したブリッジのエクササイズの方法は、僕がPHIのピラティス Mat Ⅰ&Ⅱインストラクターを取得したときにならった技術です。
体幹や股関節の異常をきたすような疾患、具体的には腰椎疾患、肩関節疾患・膝関節疾患などのニ次的な痛みなどを誘発する疾患、四肢遠位部の障害を主体とする神経難病、脳卒中の軽度麻痺、姿勢改善などなどに効く万能なエクササイズなので、かなりよく使えますので、ご参考までに☆





最後までお読みいただきありがとうございました!



(関連記事)
ニュートラルポジションの評価方法(解説図付き)
体表からわかるランドマークを用いた重心位置と姿勢の評価~力学的負荷の評価法と治療への応用方法~








↓にほんブログ村のランキング参加しています!記事がよければクリックをいだけるとランキングに反映されるので嬉しいです(о´∀`о)★
ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村
関連記事

スポンサードリンク