2017/10/25

姿勢・アライメントの評価と治療①:腰椎前弯姿勢(下位交差症候群)






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以前に重心線とモーメントの記事を公開しましたが、今回はそこからちょっと発展してよくみられる不良姿勢とその治療のための運動療法についての記事です。
体表からわかるランドマークを用いた重心位置と姿勢の評価~力学的負荷の評価法と治療への応用方法~




各姿勢の特徴を掴めば評価はより簡単になり、治療は自ずと決まってきますので、姿勢・アライメントの評価と治療が苦手な方は是非見てみてください!



今回の連載記事は以下のラインナップで順にお送りしていきます。まずは①腰椎前弯姿勢(下位交差症候群)についてご説明していきます♪





【姿勢・アライメントの評価と治療】
①腰椎前弯姿勢(下位交差症候群)
補足)円背と頭部前方偏移(上位交差症候群)
③フラットバック(平背)
④スウェイバック(後弯-平坦姿勢)
※今後の連載記事は上記の文字↑をクリックすれば各記事に飛ぶように設定しています。






■目次


 ▶1、姿勢の4つのパターン
 ▶2、腰椎前弯姿勢とは?
 ▶3、特徴
 ▶4、治療方法(概要)

 ▶5、治療方法(エクササイズ)
 ▶6、参考資料

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1、姿勢の4つのパターン


よく見かける姿勢には4つのパターンがあります。


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>kendall 筋:機能とテスト―姿勢と痛みより改変引用



正常
腰椎前弯姿勢(後弯-前弯姿勢)
フラットバック(平背)
スウェイバック(後弯-平坦姿勢)



本日は①腰椎前弯姿勢についてご説明していきます♪


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2、腰椎前弯姿勢とは?


腰椎前弯姿勢は名前の通り腰椎が前弯し、反り腰の状態になっています。特に女性に多い不良姿勢で、その見た目からチアリーディングポスチャーとも呼ばれています。


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3、特徴


腰椎が前弯し連動して骨盤が前傾股関節が屈曲している
◉腰椎前弯によって重心が前方に移動するため、このバランスを取るためにそれより上部の胸椎後弯が増大する。さらに胸椎より上部は胸椎後弯で重心が後方に移動する代償として頚椎前弯増大と頭部前方変位が生じる。つまり、円背頭部前方変位を併発しやすい。
◉腰椎~骨盤を矢状面からみると対側の筋肉のアンバランス(短縮or延長)がみられる



[短縮筋]
・股関節屈筋群:大腰筋、腸骨筋、大腿直筋、大腿筋膜張筋、縫工筋、中殿筋前部線維、小殿筋など
・腰椎伸展筋群:脊柱起立筋、多裂筋など


[延長筋]
・股関節伸展筋群:殿筋群、ハムストリングスなど
・腰椎屈曲筋群:腹直筋、内外腹斜筋群など





こういう風に記述すると難しいようですが、腹部前面の筋と股関節後面の筋が延長し、腰部と股関節前面の筋肉は短縮すると考えると簡単です。

このような身体下部で交差するように問題が起こっていて症候を生じるような状態を、下位交差症候群といいます。


腰椎前弯姿≒下位交差症候群と覚えておきましょう。


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ワンポイント!


ここでは単純に前面や後面の筋群に目がいきやすくなりますが、特に股関節深層の内外旋筋群に注意しましょう。

内旋作用が強い筋が短縮し外旋筋が延長していると骨盤が前傾し、これに伴って腰椎が前弯します。

治療の際は、内旋筋の短縮を見落とすことはないと思いますが、内旋筋の短縮をとっても外旋筋がゆるゆるのままだと結局はアンバランスのままですので、外旋筋群の見落としにご注意ください。





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4、治療方法(概要)


テクニックはなんでも良く、上記のそれぞれの短縮筋群をリリース&ストレッチしたり、延長筋群を収縮させて元の長さと緊張具合に戻してあげれば良いだけです。

ただし、一つ一つをやっているとかなり時間がかかります。また、上述した通り腰椎前弯姿勢には円背や頭部前方変位も伴うことが多いため、治療を行う場合はこれらも同時に治療していかなければいけません。

なぜ円背と頭部前方偏移も同時に治療していかなければならないかというと、骨盤前傾や腰椎前弯だけを治してもそれより上部の胸椎や頭部の位置がおかしいままだと立位になった瞬間に重心をバランスよくとろうとして腰椎・骨盤がまた同じポジションに戻ろうとするからです。

なので、こちらも同時に治療をしていかなければなりません。



しかしながら・・そんなことまでしていたらより時間がかかるので2-3単位のリハ治療時間内では確実に終わりません。
何回も治療して順番に治していかないといけないですね。





そんな理由もあり、僕は一度の治療中には徒手療法やストレッチを使ってその患者さんに特に影響が大きいと考えられるところをちゃちゃっと治療し、PHIピラティスをメインに用いて全身を一気にまとめて治療しています。


ピラティスはこの全身の筋のアンバランスを同時に修正できる画期的な治療法であり、エビデンスも報告されています。全身を同時に治療してしまう分、一度でも大きな変化がでるので臨床上でもかなり活躍しています。



腰椎前弯姿勢(下位交差症候群)に対しては次のようなエクササイズをチョイスします。


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5、治療方法(エクササイズ)


腰椎前弯姿勢(下位交差症候群)に対する治療は上述した筋のアンバランスを整える目的で行っていきます。



<エクササイズの目的>

◉股関節伸展筋群と腹筋群の強化
◉股関節屈筋群と腰部の伸長
◉前胸部の解放と胸椎伸展
◉上背部の筋群の強化
◉頭部前方偏移の改善





<エクササイズ内容>

◉ハンドレッド
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◉アーティキュレーティングショルダーブリッジ
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◉リバースプランク
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◉スパインストレッチ
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◉シングルレッグキックス
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◉シングルレッグストレッチ
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◉プランク
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◉スイミング(修正)
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◉サービカルノッド
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上記には腰椎前弯姿勢と代償的におこる姿勢の変化を修正するエクササイズを掲載しました。
しかし、このエクササイズの患者への運動方法の誘導はこのブログを見ただけでは絶対に真似できませんので、同じことを見よう見まねでやっても患者さんの代償動作はコントールできないと思います。そのため、これで効果を出すことはかなり難しいですが、こんな感じの運動がいいよーということをお伝えしたいので一応形だけ掲載させてもらいました。

きちんと手技を習得したいという方はPHIピラティスのコースを受講されると良いと思います。
PHIピラティスジャパン  
※PHIピラティスをご紹介していますが、これ宣伝したからといって僕には全くメリットはありません(笑)。僕はMatⅠ&Ⅱインストラクターとプロップスの資格を取った際に本当に良いと思ったのでご紹介しているだけです。ご参考までに!





ちなみに、ブリッジに関しては既に以前の記事にて簡単な方法を掲載しておりますのでそちらをご参照ください。
見よう見まねでやっても効果がない!効果的なブリッジの方法をマスターしましょう♪



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参考資料

















【速報】2017.11.14
ピラティスは元々、第一次世界大戦中にJoseph H. Pilatesが考案した負傷兵のリハビリテーションを目的として開発された身体調整法です。今では体幹トレーニング、フィットネスと認識している人が多いですが、RCTなども多数報告されているエビデンスが立証された運動療法です。この本はそんなピラティスのメディカル系にも精通するインストラクターの先生方、総勢20名が執筆した世界に類がないピラティスの専門書。部位別アプローチやスポーツに特化した現場に特化した内容が掲載されている本の発売が開始されました!







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以上で今日は終わりです。

最後までお読みいただきありがとうございました!
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